靴屋では、じっくりゆっくり自分に合う靴をチョイスしたいものである。

しかし、地元の靴屋にて俺のショッピングを妨害したのは、
店員の、いや、おそらく店長のおっさんであった。


スニーカーを物色中、背後に気配を感じ、振り返った。

振り返れば、やつがいた。

おっさんだ!


(おっさん笑うな、オウミ住宅黒澤さんばりの笑みはいらんねん)


店長「どうぞ、よかったら試し履きしてみて下さい!!」

俺 「あ、はいどうも」


(言われんでも履くわぃ!おっさん声でかいねん!)

おそらく一声かけて他のお客さんのところに移動したであろう。

俺は一応振り返った。


(まだおる!!!)


おっさんは、まだおった。


店長「あ、ちょっと大きい場合はひもで調節できますので・・」

俺 「あ、はいそうですねどうも・・」


(逆や!靴が小さくて困っとんねん!)


もうええ加減他の客のところ行ったやろ。

俺は一応確認のつもりで振り返った。


(まだおる!!)


おっさんは、まだおった。


店長「どうぞどうぞ、他の靴も履いてみてください!!」

俺 「はぁ、どうも」


(どっか行け)


いくら何でももうおらんやろ。いや、おるやろ。

俺は一応振り返った。


(はいはいやっぱりね・・)


おっさんは、まだおった。


俺は思った、

(何でこいつはずっと俺の真後ろにおるねん。
見てるだけや、見てるだけやのにめっちゃ気つかうやないか。
何で他の客のところに声かけに行かへんねん、
けっこう広い靴屋やで、まさか他に客おらんわけないし・・)


俺は店全体を見渡してみた。

(客おらんやん!!)


店内にはどうやら俺と店長だけのようだ。

気まずい、気まずいぞ。


5秒後、俺靴屋脱出。

おっさん俺をお見送り。


もちろん手など振ったりせず、そそくさと帰宅した。

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