「かけこみ乗車は危険ですのでおやめください。」


どこの電車でもこのように呼びかけている。

まぁでもギリギリ間に合うかどうかというタイミングの時は
多少走ってしまうことはよくあることだろう。


しかし、間に合わない気しかしない位置から
猛ダッシュしてくるやつがたまにいる。


ある日、俺は電車の扉付近に立っていた。

ある駅で、一人のサラリーマン風の男性が
凄まじい形相でダッシュしてくる。

メガネが完全にずれている。

買ったばかりと思われる新聞がバッサバサゆれている。
一面がぶっとびそうな勢いだ。

ネクタイも左へ右へ、そして左と見せかけて右へと激しく揺れている。

俺は思った。

「ははーん、この人、ネクタイピンもってないんやな」

しかしそんなことはどうでもいい。

ここまで頑張ってるのを見ると、なんか痛々しい。

ちょっと応援してる俺。

革靴でドタドタ走るサラリーマン。


しかし・・


無情にも扉は閉まる。


と、そのとき!


サラリーマンは扉に向けて新聞を投げた!!


俺、びびった。


思いがけなすぎてびびった。


よっぽどてんぱったんやろうな。


そして、新聞とサラリーマンの熱い想いを乗せて、
サラリーマンは乗せずに電車は次の駅へと向かった。


グッバイサラリーマンシーユー!

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