こんなこともあるんやな。

俺の下宿先の近くに「ジャパン」というディスカウントストアがある。

この「ジャパン」は食料品から生活用品、アウトドア用品、薬類まで非常に品揃えの豊富な店で、しかも年中無休午前8時から午後10時30分まで営業しているというすばらしいお店である。

俺の大好物のアクエリアス2リットルも常に200円以内で買えるというのもありがたい話で、もちろん頻繁にこの店で購入している。

そして、このお店のモットーがレジに貼ってある。
「お客様を3人以上決して待たせません！」

とてもいい心がけである。
実際、客が並びだすといつも奥から店員が猛ダッシュしてきて他のレジを開けて対応してくれる。

しかし、俺はそんな完全無欠と思われたジャパンで信じがたい光景を目にすることになった。

先日、炊事用手袋を買いにジャパンに出向くと
レジに長蛇の列ができている！

これには驚いた。
対応している店員も明らかにてんぱっている。

列の客の中にはビールのケースをかかえてイラつき気味のおっさんや、洗剤だけを持ってなぜか異常に汗をかいているおばさんがいる。

みんな一様にこの状況が信じられない様子である。
それだけジャパンへの信頼があるのだろう。

確かにそれは異様な光景だった。

その日以降、ジャパンではいつものように店員が機敏に接客している。

いったい、あの日は何だったんだろう。